何かを無性に食べたくなるのは、栄養素の不足のサインかも

東洋医学×分子栄養学

私たちの身体は、いろいろな声を発しています。

例えば、怠いとか熱が上がるのは「動かないで」というサインなので、解熱剤を飲んで無理に仕事に行ってはいけません。

というより、体温が上がることによって免疫機能を上げて外敵に対処しているわけで、下げればそれだけ対処が長引く(治りにくくなる)わけですね。

風邪を引いたときに食欲がないのは、「食べるな」というサインですから、「食べないと元気になれないから」と言って無理やり食べさせるのはおかしいかもしれません。

風邪のウイルスと戦っているので、いまは食べ物を消化したりそれを代謝しているヒマはないということでしょうか。

前にこんな記事も書いているので、興味のある人は読んでみて!

そういった声の中で「何かを無性に食べたくなる」というサインがあります。
これって結構面白くて、身体に足りない栄養素を欲している場合も往々にしてあります。

今回はそんなことについて書いていきます。

甘いもの

甘いものが頻繁に欲しくなる人はかなりいます。
特に女性に多い感じですね。

それについては、以前書いたことがあるので、まだ読んでない方はこちらをどうぞ。

その根本的な原因は、エネルギー不足です。
なぜ十分なエネルギーをつくれないないのかというと、多いのは鉄不足

鉄不足(貧血)→酸素不足→エネルギー産生の低下 という流れです。

生理学とか生化学がわからないと、ちょっと難しいかもしれません。

そうそう、鉄不足だと固いものが食べたくなるんです。
日本人でこの異食症として多いのは圧倒的に「」。

氷をガリガリかじりたくなるそこのあなた、鉄が足りないかもしれませんね。

しょっぱい(塩辛い)もの

これは「副腎疲労」であることが多いです。
この病気は副腎から出ているコルチゾールっていうホルモンが減っちゃうやつです。

本当は副腎が悪いんじゃなくて脳の疲労なんですけど、コルチゾールっていうストレスに対抗するための(他にも炎症を抑えたりするいわゆるステロイドですね)ホルモンの分泌に問題が出ちゃうっていう状態です。

東洋医学的にも腎と塩味は親和性が高いので、ピッタリですね。
もちろん、東洋医学の腎という概念には、副腎が含まれていると考えるのが妥当です。

この塩味とは海のもののことで、いわゆるミネラルがたくさん含まれているもの指していると思います。
工場でつくられたNaclは本当の意味での塩ではありません。

つまりしょっぱいものが欲しくなるということは、ミネラルが足りていないサインでもあるんです。

だから、食卓塩をいくら摂っても、このしょっぱいもの欲求は収まりませんし、とどのつまりが血圧が上がるくらいなものです。

海水からつくった正しい塩を摂ってあげましょう。

酸っぱいもの

よく書いていることですけど、胃酸が少ないとタンパク質やミネラルの吸収がうまくいきません。
胃酸の出をよくするためにとるべきものが、酸っぱいものなんです。

こちらは胃酸の出を良くするための方法を書いたブログ記事ですので、参考にしてください。

裏返して考えると、酸っぱいものを欲しがるのは胃酸が少ないからかもしれません。

胃酸はタンパク質からつくられます。
タンパク質は胃酸がないと消化吸収されません。

だから、唐揚げにレモン、さんまにスダチ。
よくできてますよね。

レモンで思い出したけど、酸っぱいものが欲しいのはビタミンCが足りない場合もありそうですね。

今回はこの辺りで。

分子栄養学に興味がある人はこちらをチェックしてみてください。
僕の栄養療法外来はこちら

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