あなたの「やる気」が出ないワケを東洋医学×分子栄養学的に考えてみた

東洋医学×分子栄養学

いつも読んでいただいてありがとうございます。

何だかやる気が出ないときってありますよね。
やる気が出ないのは、根性がないから? それともなまけ者だから? そんなふうに考えて自分を責めてしまいがちです。

でも、そうではありません!
それって、れっきとした病気(少なくとも未病)です。

東洋医学でも分子栄養学でも病気としてキチンと認定してくれますし、治療もしてくれます。
大抵の場合、原因はひとつではないことが多いのでちょっと複雑ですが、治ります。

ということで、今回は「やる気が出ないワケ」について考えてみました。

東洋医学的に考えられること

東洋医学では、カラダのエネルギーのようなもののことを”気”といいますね。

よく英語のテキストには ”Qi is energy.”(気は訳しようがないので中国語のピンインであるQiと書かれます)と書かれています。

この気が不足すると、元気がなくなったりやる気が出なくなったりするんです。

気にはいくつかの種類があります。
代表的なものは原気(ゲンキ)、衛気(エキ)、営気(エイキ)、宗気(ソウキ)など。

それぞれの気が不足すると、エネルギー不足になったり、免疫が落ちて風邪を引きやすくなったり、栄養不足になったりします。

つまり、東洋医学では「やる気が出ない」のは気が不足しているからだと考えます。

気が不足する原因

ではなぜ気が不足するのか?
原因は大きく分けて2つです。

供給不足か消費過剰
つまり、つくれないか、消耗が大きいか。

気のもとになる材料は、基本的に食べ物です(もちろん先天的なものも影響しますが…)。
つまり、気がつくれない原因のひとつは、脾という臓と胃という腑が担っている消化・吸収力の低下です。

言い換えれば、胃腸の働きが悪いこと。

胃腸の働きが悪化すると、カラダは食欲の低下というサインを出して胃腸を休ませようとしてくれます。

逆にそのサインを無視して食べ続けると、こんどは満足に消化できないで食滞(未消化の食べ物がカラダに悪さをするもの)というものが生じます。

それから、気が不足するもうひとつの原因は、消耗過多でした。
何が気を消耗させるかというと、病気、出産、過労、ストレスなどです。

このなかのストレスは、気の量を減らすだけでなく流れも悪くしたりします。
気は量の不足だけじゃなくて、流れが悪くなるという病態も存在するわけです。

分子栄養学的に考えられること

こんどは分子栄養学的に「やる気」が出ない理由を考えてみると、エネルギー産生の障害が第一にあげられます。

人体内でエネルギーがつくられるのは、真核生物特有の細胞内小器官であるミトコンドリアです。

少し前にブログ記事に書いたので、まだの人は読んでみてください。

このミトコンドリア の機能が落ちると、ATPという生体内のエネルギー通貨が十分につくられなくなり、やる気や元気が出なくなります。

では何故、ミトコンドリアの働きが落ちてしまうのか?

原因の多くはミトコンドリアが関わっているエネルギー代謝経路に関係する栄養素、ビタミンやミネラルの不足と考えられます。

簡単にいうと、ミトコンドリア内でエネルギーをつくりだすためにはビタミンB群をはじめとする様々な栄養素が必要なんです。

で、そのうちの何が不足しているか? なぜ不足しているのか? を見極めなければ、根本的に何も解決しません。

そのために、血液検査のデータや四診を駆使して不足している栄養素やその原因を推察し、それに基づいて食事や栄養、運動などの生活習慣を含めたアドバイスをして、改善するお手伝いをするのが、僕がやっている【東洋医学×分子栄養学】なんです。

ところで、分子栄養学では血液データを参考に栄養素の不足などを見たりしますが、ミトコンドリア機能の指標となるものがいくつかあります。

例えばALT
これは通常、肝機能を表す数値としてみられていますが、これが低くなっているとミトコンドリア機能が下がっているという見方ができます。

ALP(アルカリフォスファターゼ)やLD(乳酸脱水素酵素)についても、低下している場合はエネルギーがうまくつくれていない、つまりミトコンドリア機能が下がっていることが多いです。

気になる人は、ちょっとご自分の血液検査結果を見てみてくださいね。

ミトコンドリア機能を上げるには?

ちなみに、栄養素以外でミトコンドリア機能を上げるのは、運動と空腹(ファスティング=断食)です。

単純に考えると、運動をしたり空腹になったりすると、エネルギーが不足して元気がなくなりそうに思えますが、じつは逆なんです。

ヒトは本来、食べ物が手に入らないことに耐えられるようにできています

システムとしても、血糖値が下がったときに上げるシステムはアドレナリン、成長ホルモン、グルカゴンなど神経系もホルモン系もいろいろとあります。

だって、お腹が空いたら獲物を獲るためのエネルギーが足りなくなってしまうのなら、余計に獲物を獲るのが難しくなりますよね。

そんな状態なら、とっくの昔にヒトは絶滅していたはずです(笑)

ですから、やってみると分かりますが、ファスティングをすると頭が冴え、カラダがよく動くようになります。

食べていなくても、ふつうに運動も仕事もできますからね。

やったことがない人は、何となく想像で「ファスティングって怖い」とか「断食ってつらそう」と思ってしまうようですけど、それは大きな間違いです。

逆にお腹がいっぱいになると、動くのも億劫になり、頭も回らなくなりませんか? 血糖値が上がったときに下げる作用をもつホルモンはインスリンだけです。

つまりヒトという生き物にとって、血糖値が上がることは想定外だということがわかります。
食べ過ぎて具合が悪くなったり病気になっている人が多すぎるように感じるのは、僕だけでしょうか?

しっかりお腹を空かせることが、健康には大事だったりします。

今回はこの辺りで。

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