認知症にならないために今からできること その2

東洋医学×分子栄養学

いつも読んでいただいてありがとうございます。

3回前のこのブログにも書いたとおり、認知症にならないための分子栄養学的な予防のポイント、それは炎症栄養不足の3つでした。

炎症とは慢性炎症のこと。
最近では生活習慣病の原因のなかでも中心的なものと考えられているものですね。

毒は、日本においては水銀カビ毒がポイントで、加工食品にてんこ盛りで入っている添加物も毒のカテゴリーに入りますね。

「認知症にならないために今からできること」をまだ読んでいない方は、まず先にこちらからどうぞ。

今回は3つめの栄養不足、つまり栄養素のバランスが悪い場合についての認知症予防のポイントについて書いてみます。

認知症対策は早めからのケアが大切(なってからでも効果はあるようですが、予防の方が絶対に大事です)なので、是非習慣化してみてください。

栄養不足を解消する

再三書いていますが、これだけ食べ物が溢れているのに栄養不足の方がかなりたくさんいます。
これを「質的栄養失調」といいます。

そのなかでも不足している最たるものは、タンパク質だと思います。

タンパク質はカラダのいろいろなものをつくる材料になっています。
どれだけ大切かをちょっとみてみましょう。

まず体タンパク

筋肉や骨、臓器、皮膚、髪の毛、爪などはその主成分はすべてタンパク質です。
人間のカラダは、水分と脂肪分を除くとほとんどがタンパク質でできています。

それ以外に、カラダをコントロールするホルモンや免疫をつかさどってカラダを守る抗体、あるいは脂肪として蓄積されたり、エネルギーとして使われたり、どれも欠くことができません。

「オートファジー」(大隅良典先生が2016年にノーベル生理学・医学賞をとった研究で有名)といってリサイクルすることもできるんですけど、とにかく皆さん取っている量が少ないんですね。

糖質はエネルギーにしかならないので、例えるならガソリン。
ガソリンだけたくさんあっても、車のボディーがボロければまともに走れませんよね。

胃腸のケアをする

タンパク質の場合、取っていても吸収できていないケースも多いように感じます。
その原因は胃腸でしたね

日本人はとにかく胃腸が弱い人が多いです。

タンパク質だけではなくミネラルなどもそうですが、吸収のために胃腸(特に胃の方です)がとても大切なんです。

ですから認知症にならないために栄養素をバランスよくカラダに取り込むためには、胃腸のケアが大切だということです。

世の中を見回してみても、胃腸が丈夫なお年寄りは基本的にボケないし、足腰も丈夫で元気ですよね。

特に、腸活の前に胃活が大事だと言いたいです!
順番としては、胃活→腸活って感じですね。

胃活の具体的な方法については、こちらの2つの記事を読んでください。

ファスティングをする

ところで、その1の記事で紹介した『アルツハイマー病の真実と終焉』では、認知症予防のためにファスティング(断食)をススメています。

デール・プレデセンセン先生が書いているやり方だけ、簡単に説明しておきます。

何も長い時間断食する必要はないんです。
適度で定期的なファスティングが、認知症の予防のためにとても効果的だという話です。

その方法をケトフレックス12/3といいます。

ケトとはケトン体という脂質の代謝によってできるエネルギーになる物質のことで、ケトン体を増やすような低糖質傾向の食事を心がけるのが前提になっています。

は、夕食を食べてから寝るまでに最低3時間以上の時間を取ること。

12は、夕食を取ってから翌日の最初の食事まで最低でも12時間以上空けるということ。
(ここの時間をもっと伸ばす15時間ダイエットなんてのも流行りだしてますね)

例えば夜の8時に夕食を食べ終わったら、寝るのは11時以降にして、朝食は8時以降に食べるということです。

これを定期的に毎日繰り返すんです。

これならそんなに大変じゃなさそうなので、できる気がしませんか?
是非、お試しください。

腎を消耗しないようにする

東洋医学では、脳は腎という臓と関係が深いと考えられています。
この腎は現代医学でいう腎臓とまったくイコールではありません。

腎は人間の成長、発育、生殖、老化と関係が深い臓です。
そして生まれてきたとき腎にしまわれていた「先天の精」は、加齢とともにどんどん減っていくんです。

ですから腎が弱る(消耗する)と、老化が早まり、ひいては脳の機能にも影響しやすくなるということ。
つまり、ボケないようにするには「腎を消耗しないこと」が大事です。

ではどうするればいいのか?
先天の精をなるべく減らさないように生活することですね。

それが「養生」です。
養生には生活全般についていろいろと注意点があるので、それを少し覗いてみましょう。

貝原益軒の養生訓

日本において養生といえば江戸時代に書かれた『養生訓』(貝原益軒)がもっとも有名ですから、ここでちょっとご紹介しておきます。

今回はポイントが書かれているところのみを引用しておきます。

(原文)

養生の道、多くいふ事を用ひず。
只飲食をすくなくし、病をたすくる物をくらはず、色慾をつつしみ、精気をおしみ、怒哀憂思を過さず。
心を平らかにして気を和らげ、言をすくなくし、無用のことをはぶき、風寒暑湿の外邪をふせぎ、又時々身をうごかし、歩行し、時ならずしてねぶり臥す事なく、食気をめぐらすべし。
是れ養生の要なり

(現代語訳)

食べるものを少なくし、色欲を慎み、感情が度を過ぎないようにする。
心を安らかにし、あまりしゃべらず、余計なことをせず、季節にあった暮らしをして外邪を防ぎ、時々体を動かしたり歩いたりし、夜以外はむやみに眠らず、食べ物をキチンと消化して体にめぐらせること。

これが養生のキモです。

ここにも「食べるものを少なくし」とあって、ファスティングにもつながりますね。

さらに、「食気をめぐらすべし」とあり、キチンと消化してその栄養をカラダにめぐらせることの大切さも書かれています。

明日からと言わず、できることを今日から実践してみましょう!

今回はこの辺りで。

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