今回から、書籍を紹介しながら「東洋医学×分子栄養学」をより深く知っていただくコーナーを設けることにしました。
第1回目は『骨と筋肉が若返る食べ方』です。
栄養整形医学を提唱する整形外科医の大友通明先生が書いています。
大友先生は、ご自分の肩こりや腰痛を治せないでいたところ、分子栄誉学に出会って改善したことをキッカケに、栄養整形医学を提唱された方です。
鍼灸と整形外科は競合すると整形外科医は思っているようですが、鍼灸の立場からすると「こっちの方が確実に治りがよい」くらいに思っていました。
患者さんからも、「整形にずっと通っているんだけどまったく変わらないんです」という声をよく耳にします。
ところが、こんな整形の先生が出てくるとなると、ライバルとしては強敵ですね!
本書では、分子栄養学をどのように整形外科に活かすかがとてもわかりやすく書かれています。
簡単に要点をまとめてみます。
その食べ方では100歳まで自分の足で歩けません!
序章のタイトルです。
ここでは、整形外科的な不調を抱える人の食傾向を3つのタイプに分けています。序章のタイトルです。
- 糖質過多タイプ…糖質の摂りすぎで、骨や筋肉の老化が進む
- 栄養不足タイプ…タンパク質をはじめとする栄養が足りない
- 消化不良タイプ…食べたものがうまく吸収できない
これは分類は、シンプルですがとてもいいと思います。
私たち鍼灸師も整形外科的な疾患を対象とすることが多いのですが、やはり栄養をしっかりと補ってもらうと、治りがとてもよくなります。
ご自分がどのタイプに入るかを、食べたものを思い出しながら考えてみてください。
まずはタンパク質
この本でもまずはタンパク質だと書いています。
私もそのとおりだと普段の鍼灸の治療や東洋医学ドックの診察で感じています。
具体的な整形外科的な不調と栄養の関係についても、よくまとまっています。
例を挙げると、骨のトラブルにはタンパク質とビタミンCと鉄。
骨のもとはタンパク質ですし、骨の構造としてのコラーゲンはタンパク質とビタミンC、鉄でつくられるというのが理由ですね。
他にも膝や腱鞘炎などのときの栄養との関係についても書かれていますが、そちらは実際にお読みになってください。
糖質とのつきあい方
それから、100歳まで自分の足で歩くための「食べ方改革」としては、やはり糖質とのつきあい方を見直すべきだと言っています。
これも激しく同意。
完全にオフする必要はないけれど、糖質を大量にとっていてはダメな理由についても詳しく書かれています。
これを機会に、低糖質をゆるく始めてみてはどうでしょうか?
それ以外には、強い骨と筋肉を作るために役立つ栄養素について、ひとつひとつ具体的にわかりやすくそれでいて丁寧に書かれています。
項目としては、タンパク質、ヘム鉄、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンB群、カルシウム、ビタミンK、マグネシウムです。
栄養素以外に油の取りかたについても触れています。
寝たきりを防ぐには筋トレが不可欠
また最後の第5章には、寝たきりを防ぐには「筋トレ」が不可欠だということが強調されています。
高齢者ほどタンパク質が必要です。
さらには寝たきりを防ぐためのトレーニング方法まで載っています。
百均で買えるゴムチューブを使うやり方がいろいろと紹介されていて、お得です。
歩いているだけでは筋トレにならない。
重力に抗する運動こそが筋トレになると書かれています。
やはり、「冬こそ筋トレ」しましょう!
『骨と筋肉が若返る食べ方』 これは分子栄養学の初学者にオススメです。
寒い日が多くなってきました。
冬になると風邪を引きやすくなります。
風邪の予防と悪化を防ぐためのコツについてまとめてみましたので、参考にしてみてください。